しかしながら貴族とはいえ軍事貴族であり、藤原家を頂点とする文官貴族には到底太刀打ち出来ない状況だった。
そこで源義家は、父親に頼み込んで奥州探題と陸奥国の国司を所望した。
貴族たちの本心は、軍事貴族である武芸に秀でた源氏系統の一族郎党が怖くて怖くてたまらなかった。
そんな源氏系統の嫡流源義家が、自ら京都を離れて不毛地帯に赴任すると言い出した。
摂取殿下は、早速に三位以上の雲上人をかき集めて源義家の陸奥国の国司就任をスピード決裁してしまった。
源氏一族郎党たちは、用意も整える暇も出来ずに陸奥国に赴任した。
