葉隠

葉隠とは死ぬ事を見つけたり。武士と云う職業は、主人のために自らの命を投げ出す。

平家一門が、源氏方の武者に負けて手と手を取合い壇ノ浦の海深く入水した。

皆源氏方の武者が憎いし、平家の栄華も頭に浮かんだ事に違いない。

しかし下級武士も、黙ったままで主人に従い入水した。

何とあっけなく感じるかもしれない。しかし武士階級特有の風俗である。

織田上総介信長の子供たちも、木下藤吉郎秀吉の天下になり元主人織田上総介信長の子供たちに切腹を申し付けた。

その子供たちは、元々家来筋の木下藤吉郎秀吉から切腹を申し付けられたので、余りの腹立たしさに自らの内蔵を木下藤吉郎秀吉目掛けて投げ捨てた。


木下藤吉郎秀吉は云う。やはり織田上総介信長殿のせがれたちだ。

切腹した後に、この天下人秀吉目掛けて内蔵を投げ捨てるとはあっぱれと云って子供たちを大名に取りたてた。

しかし一万石位の石高であり、地域も九州や東北地方に限定された。

その秀吉の仕打ちに逆らい、領地を返上して自ら浪人生となる気概溢れる織田上総介信長の孫もいた。