源蔵人行家と云う源氏は、源為義の十男であり兄源義朝一族が平清盛に散々に撃ち負けた平治の乱に源義朝の長男として合戦に参加した人物でございます。
この悪源太義平の弟に、鎌倉幕府を創設した源頼朝が存在するのでございます。
悪源太義平は、父親が下楼の白拍子に産ませた人物でございます。
一方源頼朝の母親筋は、尾張国の二宮である熱田神宮の大宮司職でありれっきとした貴族階級でございます。
そこで父親の源義朝は、長男の悪源太義平を源氏の棟梁に指名する事は無く血筋が良い三男坊の源頼朝を源氏の棟梁に指名したのでございます。
源頼朝は、１４歳の時には四位に指名されていました。
一方長男の源悪源太義平は、関東地区の相模国の有力者三浦介の婿養子に指名されていたのでございます。
この時代の悪とは、道徳的な悪では無く強いとか荒々しいなどの事を云うのでございます。
しかし源悪源太義平は、強いと同時並行的に道徳的にも問題児でございました。
父親の源義朝も、源悪源太義平に源氏の棟梁各に指名しようとも想いましたが余りにも貴族階級に評価が悪かったのでございます。
源悪源太義平は、相模国の三浦介の婿養子に入った後も近隣住民と喧嘩三昧であり三浦介の棟梁も近隣住民に謝りどうしでございました。
しかし源悪源太義平は、毎日毎日朝から晩まで弓矢ばかり弾いていた為に左手が右手より長かったのでございます。
関東地区の武士団は、近隣住民と喧嘩三昧する武者が数多存在したので悪源太義平は三浦介のならず者たちを引き連れては悪さばかりしていたのでございます。
ある時に、三浦介のならず者たちを引き連れて仲が悪い関東地区の大大名の秩父氏の館に攻め込んだのでございます。
秩父氏の婿養子に入っていたのは、父親の次の弟に当たる叔父さんの源義堅と云う人物がいたのでございます。
源悪源太義平は、何と三浦介のならず者だけの小勢で叔父さんの源義堅の首🐴を撃ち取ってしまったのでございます。
この源義堅の息子が、平氏一門衆を都から追い出した源木曽義仲でございます。
しかし源木曽義仲が、平氏一門衆を都から追い出したのは後の事でございます。
この時には、源悪源太義平からの追ってから逃げ出す事に成功したのでございます。
源木曽義仲を抱き締めて、秩父から知り合いの木曽の豪族中原氏の地域に逃げ込んだ人物は斎藤別当実盛と云う情け深い武士でございました。
この斎藤別当実盛は、平氏方の武士として現在の埼玉県に領地を頂いていたのでございます。
源悪源太義平は、三浦介の指図に従う事も無かったので婿養子を解消されてしまったのでございます。
都に舞い戻った源悪源太義平は弟の鎮西八郎為朝と共に悪さばかりしていたのでございます。
本来的には、源氏は代々摂政関白家の家人でございますが源悪源太義平と鎮西八郎為朝二人は父親の源義朝から勘当同然の仕打ちを受けていたのでございます。
