二十年間は、青春18切符で謎の強行墓参りを断行していた。
しかし年齢を重ねるに従い謎の強行墓参りを断行する気力が薄れてしまった。
その結果5年間は、先祖の墓参りを断行する気力が無く先祖の事を疎かにしている状態が継続している。
埼玉県から九州までは約1500キロメートルの距離があります。
青春18切符で九州まで帰還するには、2日間の日程を覚悟する必要性があります。
1日間で進む距離は山口県の岩国市までが限界であります。
夜中12時頃岩国駅に到着します。それからは野宿同然の環境で始発列車を待ちます。
夏場は暑いし冬場は寒く、駅前にあるベンチで休息する事も出来ません。
昔のJRは駅構内のベンチを開放していました。
ところが近年は駅構内のベンチを開放する事はなく、駅構内に入れないような体制になっています。
そこで夏場も冬場も、夜中は街中を歩く事で睡魔を凌ぐ作戦を採用しています。
それでも冬場は寒く、我慢出来ません。
そして編み出した方法が、風避けになる電話ボックスの活用方法でございます。
電話ボックスの中は、風を避ける事が出来て暖かい空間でございます。
しかし夏場は寒くはありませんが、歩き回ると汗が出るために身体が臭くなります。
その臭くなった身体で列車に乗り込むと、隣に座る人から敬遠されます。
特に女子は匂いに敏感でございます。
席は空いているにも関わらず自分自身の隣は空席状況でございます。
そして次の始発列車に乗り込みます。
朝5時代の始発列車でございます誰も乗客はなく、私の独占状況でございます。
当然の事ではありますが、列車では爆睡状態でございます。
九州と云えば、かしわうどんでございます。
それからは二十数キロメートル歩いて墓参りを済ませて、またまた普通列車で来たルートをひたすら埼玉県春日部まで戻るのでございます。
この工程を青春18切符が発売される年3回を繰り返します。
でも若いから出来る事であり、年齢を重ねるにつれて身体的に辛くなってしまいました。
そこで思案した結果は、高速バスか高速フェリーターミナルまで行きます。
それからはレンタカーを借り受けて、自動車で休息を重ねながら墓参りを断行する事を思案しています。
南無阿弥陀仏が頻発に出て来るのは、我が先祖は浄土真宗本願寺派の門徒だからでございます